動物の値段 満員御礼

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「動物の値段 満員御礼」白輪剛史

面白かったよ度 ☆☆

 

チンパンジーチーターっていくらで、どうやって買えるのか、などという、思ってもみなかった疑問に簡潔に答えてくれるのは楽しい。

著者も動物を溺愛するような描き方ではなく、あくまでもビジネスライクに商品としての動物を紹介しているのは好感が持てる。

 

正直、俺も"ワシントン条約"についは知らなかった。要するに"動物の商取引について国際間での取り決め"であって絶滅危惧か否かは単に考慮事項程度である、ということで、取り決め自体も恣意的というか政治的な問題という話は興味深い。

 

A国では禁止されてるがB国はOKとか、輸入は駄目な動物でも国内繁殖した個体は取引OKとか、いかにもプロっぽい話は感心させられる。

確か、日本のカブトガニは、海岸の場所によって捕獲禁止かOKかわかれると聞いたことがある。そもそも気持ち悪いので見つけても触りたいとは思わないけど。

 

しかし、シロクマが6千万円などというのは驚かされる。ビジネスなので需要と供給のバランスというのはわかるが、俺個人としては動物の飼育なんて単に嗜好品だと思うので、税金を投入しての動物園が必要なのかどーかは考えさせられる。

 

この本は2作目なので、古本屋で1作目あるいは同じ著者の本を見つけたら買おうと思います。