オススメ度 ★
先に送った「87 CLOCKERS」は、おそらく世界初のオーバークロック恋愛マンガという超ニッチなマンガとして面白いと思ったワケだが、その著者・二ノ宮知子といえば「のだめカンタービレ」が大ヒットしたので有名。ただし俺としてはそこまで「のだめカンタービレ」の面白さがよくわからない。
二ノ宮知子は恋愛少女漫画でありながらも物語の舞台ちょっと変、というのが特徴である。
「ＧＲＥＥＮ」では農家、「87 CLOCKERS」はオーバークロック、「七つ屋 志のぶの宝石匣」では宝石鑑定士という感じで、しかもかなり綿密に取材をしたと思われる描写が多く、それぞれ専門家っぽい描写には感心させられる。あの「のだめカンタービレ」は、自宅のグランドピアノの上も下もゴミだらけで生活する音大学生にたまたま興味を持ったのがキッカケで、音大生たちへの綿密な取材で描かれた漫画だという。
ただし、俺としてはこの「平成よっぱらい研究所」がイチオシ。単純に著者が酒を飲んで暴れてるだけの日常エッセイマンガなんだけど、少女漫画にあるまじき吹っ切れ方には一目置かざるを得ない。
あと、この著者の登場人物には基本的に毒がない。本当の悪人が登場しないし、そうであってもギャグ扱いとなって悪い印象がないというのが特徴でもある。
もし、このマンガが面白ければ子育てマンガ「おにぎり通信」もオススメ。「平成よっぱらい研究所」であれほど無茶苦茶な飲みっぷりを描いた作者の子育ては他の子育てマンガとは一線を画す。
