ワクチンの話

ワクチンの話は興味深い。

なぜアメリカはこれほどの短期間でワクチン開発が可能だったのか?
吉崎建彦の日記「かんべえの不規則発言」5月26日が面白い。

tameike.net

もともと短いが、さらに要点だけ書くと、

開発してる最中に、イケそうなものがあれば治験(有効性の有無、副作用などのテスト)とワクチンの生産、さらには配布と接種の準備を同時並行に実施した。

アメリカでも日本同様に様々な組織があって縦割りはある。そこを軍人、陸軍大将がトップの組織編成で垣根を超えるという有事体制によって乗り越えた

という話である。

 

一方、日本でコレができるか?といえば、法治国家がぁ~憲法がぁ~というハナシを超えることがタブーだった。

確か塩野義製薬がワクチン開発していると聞いたが、治験が終わらないという。それを超えて生産・配布・接種などは日本だと法律の壁を破れない現状は良いのか悪いのか?

 

少し前に、日本政府は歯科医でもワクチンの注射が打てると通達したが、これは違法行為である。

日本政府という統治権力が法をあえて無視したのである。
しかし、政府がこんな違法行為を推奨した理由は素人でもわかる。国会を経て法改正をするなら半年はかかるからだ。

 

今回のケース、法治国家がぁ~と、普段、声高々に唱えるいわゆる良識派といわれる方々からの非難は聞いたことが無い。

 

さらに変なのはワクチンを絶対公平に!という主張である。

予約キャンセルで廃棄せざる得ないワクチンがあれば、その場にいる人間にどんどん打つ方が効率的でしょ?という当たり前の話に反対する神経がよくわからない。

公平に分配できないならワクチンを捨てろという主張を本気でしているように見える。
公平vs効率の対立は、有事において不毛である。

 

震災の時にもあったが、100人の避難民におにぎりが90個しかなければ、すべてのおにぎりを破棄すべきだ、という主張を本気で正しいと思っているのだろうか?

 

現在の日本の法律は平時でしか役に立たない、というのがよくわかった。有事体制の議論をタブー視したことで、結局は国家権力によって超法規的措置をとってしまったのだ。

 

あと、これは噂レベルだが、今回のmRNAワクチンと呼ばれるワクチンは、米軍が開発していたという。民間企業が先進国で流行してなかった病気の研究、それも通常10年以上かかるようなワクチン開発はしないというハナシもわかる気もする。

 

あと、日本のワクチン普及について面白いビデオがある。
須田慎一郎のyoutube

www.youtube.com

これも要点を書くと、
ワクチンを打つのは無料だが、そもそも税金がかかってるんですよ、というハナシ。
それも、いくらでワクチンを打つのか問題は医師会がかなり抵抗した。医師以外が注射するのも医者の利権を脅かすので医師会が反対したという。

 

で、平日ワクチンを一回(一本?)打つと
国が都道府県に2070円支払う。さらに都道府県は医師に支払う、という仕組みである。
休日は4200円である。
もし、都道府県が大規模接種会場をつくれば、その経費が引かれて医師に支払われる。なので、大規模接種会場は医者は積極的に動かない。
和歌山県は経費を引かずにそのまま医者に手数料を支払ったので接種率が高くなった。

 

そして、7月末の期間において特別ボーナスとして
週100回以上すれば一回2000円加算
週150回以上すれば一回3000円加算
一日50回以上なら日額10万円支払うという。

つまり、7月末までに平日週150回打てば一回につき5070円、150人打てば合計76万5百円。

これなら医者もやる気出るでしょ?というハナシ。

 

ともかくオリンピックはやるらしい。

社説でオリンピック反対と言い出した朝日をはじめ、すべての日本の大手マスコミは五輪のスポンサー契約でそれぞれ60億円支払ってるので、いざオリンピックがはじまれば、手のひら返しで大キャンペーンするのは目に見えている。

 

その後は国政選挙だし、まあ、オリンピック終わったら内閣支持率は上がる気がするけどね…。選挙前にコロナ大爆発したらダメだろうけど。