服部昇大『邦キチ!映子さん』13巻で、
すべてのオタクおじさんは、最終的にガンダムおじさんへと収斂進化する!
という説が提唱されていた。
自分は「エバおじさん」ではあるが、「ガンダムおじさん」かと問われると微妙なところ。なにしろ初代ガンダムこそ見たものの、それ以降のシリーズにはほぼ触れてこなかったからだ。
そんな折、最新作の映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』がAmazonプライムで配信されていたので観た。
……いやあ、エヴァおじさんには会話の9割以上が理解できない。ほぼ会話劇と言っていいほどセリフが多いのだが、そのほとんどが頭に入ってこない。
登場人物は皆よく喋るのに、誰ひとりとして状況を分かりやすく説明してくれない。モブキャラに至るまで丁寧につくりこまれてるぶん、野暮な説明セリフがないためリアル感はあるんだけど、初心者は完全に置いてけぼりを食らう。
前作『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』も観てはいたのだが、「主人公はどうやら反政府ゲリラのリーダーらしい」程度しか理解していなかったのが災いしたか、今作では輪をかけて意味が分からん。
中盤で、ようやく「とある反政府組織が政府軍のスキャンダルを掴んだが、その組織が主人公たちの名を語って活動した……という話っぽい」と理解し始めた。しかしそこから、主人公の行動原理が過去のガンダムシリーズに由来していることが示唆され始める。当然俺は知らないため、回想シーンで急に知らない人物が出てきて謎の発言をし始めて何だろなコレ…とボーっと見てた。
ちなみに、このPVにその回想シーンがある。本編ほぼもこんな感じで、抽象的なセリフも含めて、エヴァおじさんはついていけませんでしたね、ハイ。
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よく最後まで観られたなと自分でも感心していたところ、ラストの劇的な(?)シーンでガンズ・アンド・ローゼズの曲が流れる。
え?ダサくない?
共感性羞恥っていうんですか、他人が恥ずかしい コトしてると自分まで恥ずかしくなる感情…ガンズがカッコイイって恥ずかしくね?……いや、これが一周回ってカッコいいということなのだろうか。
文句ばかり書いたが、映像と音響のクオリティは凄まじい。テンポよく刻まれるカット割りのおかげで、婉曲で抽象的な会話劇+架空の政治劇であっても飽きずに見ていられる。ただ、最近のロボの造形は妙にトゲトゲしていて、すぐに壊れてしまいそーなんだが……これが一周回ってカッコいいということなのだろうか。
そーいえば、少し前に映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』も観た。 こちらは初代ガンダムのTVアニメ1話分(しかも本編の筋からは外れた小話)を、約40年ぶりに映画化したという代物。
しかも妙に地味なエピソードである。 初代ガンダムなので登場人物もメカも物語の構造もすべて理解できたが、この地味な味わいといい、全体に漂う強い反戦ムードといい、実に安彦良和監督らしい。
某Hからもらった、安彦良和の『ジャンヌ』。
半世紀にわたって第一線で描き続けてきただけあって、時折ハッとするほどカッコいいコマがあるのは流石。
安彦良和の描く物語は決まって「革命家の苦悩」を描くが、これは自身の学生運動の経験と思想が色濃く反映されているとしか思えない。
初代ガンダムの原作者は安彦良和ではないが、その前日譚である『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』はマンガ・アニメともに彼が原作。
ここで描かれるシャアは物語上、敵国ジオンの建国の父の子というキャラであるが、その建国の父を暗殺して実権を握ったジオン幹部たちへ復讐を誓う…という革命家っぽい背景を抱えているため、安彦良和がそのキャラを本当に楽しそうかつ魅力的に描いているのが実に彼らしい。