ネットフリックスで映画3本立て

■「ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち」


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あまりに突飛な物語でありながら実話がベースというのに驚かされる。

 

最後、主人公の一人がつぶやく。
"もし、一生涯が16ミリ秒なら幸せだろうか?"

 

人生の成功とは何か。
俺も歳をとると、人生の引退を考える。
一般的な理想を言えば、使いきれないカネを持って隠居する、ことだろうか。
しかし、それで本当に良かったのか?と問うのが本作といえる。


■「なぜ君は総理大臣になれないのか」


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この映画を褒める理由はわかる。
主演(?)の小川淳也はもちろん、家族全員の人柄が良いからである。

 

しかし、俺はどうも好きにはなれない。
清廉潔白をヨシとする政治家を皆好きかも知れないが、俺は好きではないからである。

 

政治とは権力の奪取である。

 

俺は台湾の李登輝を恐るべき政治家であると思っている。
自身がトップになるまでは決して本心は明かさない。
そして、権力を奪取した時から一気に改革を成し遂げた。

 

この映画で小川淳也が具体的に何をしたいかは語られない。
しかし、政治家として何かを成し遂げようとするなら、権力が無ければ何もできない。
劇中、小川は政治に"したたかさ"しか感じないことに疑問を呈する。
権力の奪取を何か汚いモノとして考えているように感じる。
政治の本質は権力である。

汚いかキレイか、それは政権を奪取し自らの改革を成し遂げてから、周囲の人間に言わせておけばよい。

 

■「リチャード・ジュエル」


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監督はクリントイーストウッド
クリントイーストウッドの監督作品は、実話をもとにアメリカの真のヒーローとは何かをテーマにしている。

 

本作は、アトランタ五輪の際、たまたま爆弾の第一発見者となって市民を非難させた民間警備員が主人公。これだけで十分ヒーローなのだが、それは本作の前置きである。

 

この主人公は、その直後からFBIに犯人扱いされ、マスコミ含めて追い詰められていくのである。

 

本作のヒーローは2人。一人はこの民間警備員だが、もう一人はその弁護士である。
最後の場面、主人公と2人だけで言葉少ないやり取りでグッとさせられるのは、クリントイーストウッドのさすがの力量を感じる。