「なぜ君は総理大臣になれないのか」
このノンフィクション映画の違和感をずっと考えてた。
主演(?)の小川淳也は家族含めて道徳的、清廉潔白、つまり良い人であり、世のため人のために政治家になるしかなかった、という人のようで、国会議員にはなったが野党のため、自らの政策を実現するにはほど遠い状況らしい。
俺としては、彼は友人にはなれるが政治家には向いてないと思う。
ハタと思いついたのは、小池百合子との対比である。
石井妙子「女帝 小池百合子」
本書が正しいとすれば、小池百合子はモンスターである。
彼女が政治家になる目的は単にトップになりたいだけ、権力への欲求である。
イイ人でなく、世のため人のためでもないが、彼女は大臣を経験し、東京都知事にもなった。
日本において、彼女はほぼ最高レベルの権力を手に入れたのである。
政治というのは統治である。
統治というのは権力が必要である。
権力が無ければいくら良い人でも、ただの人である。
俺は小池百合子が政治家であることに恐怖を感じると同時に魅力も感じる。
何故なら俺は選挙で絶対に彼女を選ばないが、東京都民は小池百合子を選んだのである。
確か最近、ロシアで歴史上良かった政治家は誰か?というアンケートを取った結果、スターリンだという人がかなり多かった、というのがあるが、それと同じような気がする。
良くも悪くも権力志向の人間にはカリスマ性があるのだろう。