鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」見る。


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評判のよさは聞いてた。
ただねぇ…俺は原作厨でねぇ…「ゲゲゲの鬼太郎」以前の貸本マンガ時代に鬼太郎が誕生する漫画は知ってるだけに、テイザービジュアルって言うの?あの鬼太郎の父親の見た目は原作とは似ても似つかないじゃねーか。。水木しげるの本質は妖怪なんかじゃなくて、ニヒリズムにあるんだよ…と、妖怪マウンティングじじい的に説教したくなる俺としては、アレだろ?何か知らんがイケメン鬼太郎父ちゃんが悪~い妖怪をなんか知らんアクションで退治してハイ良かったね、終わりだろ?
程度に思ってたら、結構やられましたよ。。

 

冒頭数分間の現代シーンで、まあ、こんなもんだよねハイハイと思ってたら、かなり唐突に本編の過去パートに切り替わる。
この過去パートですぐの人物紹介シーンが良かったねぇ…ほぼ横溝正史犬神家の一族」なんだけど、それが良い。

 

ほう…これは…と、最後までノンストップで見た。
昨今の映画はどれもこれも"漂白"されてるように感じる。物語自体がポリコレも含めて、性格も政治も単純化されてクリーン、そして、ホントに物理的にキレイ。一方で本作は、"ちゃんと"湿ってジメジメして泥臭くカビ臭く、タバコの煙にまみれた描写が良い。

 

物語も子供向けアニメの範疇を完全に超えた非道な内容で、中学生程度ではわからないレベルで鬼畜なのも素晴らしい。
そうなんだよ、水木しげるの物語は時折、非道な話があるんだよということを思い出させる。

 

もちろん、子供向けアニメ?だからか、中盤と終盤に悪~い妖怪とのアクションシーンはある。果たして子供が本作で喜ぶのかどーか、物語がなかなか外道なだけに…今調べたらPG12か。高校生以上じゃないと話は理解できないかもな。。子供に、これ何?どういうこと?と言われても親が説明できないレベルやで。。

 

おお…エンディングのスタッフロールが!?俺のような原作厨も黙るしかない。
そのスタッフロールも終わった最後の最後、鬼太郎が誕生するシーンにぐっときてしまう。