3Dプリンタ顛末記 その2

フォトグラメトリ「3DF Zephyr Free」(以下、ゼファー)の出来栄えに気を良くして、3Dプリント計画を進めることにした。

 

手順としては
 1)ドローン撮影
 2)PCで3Dモデル化
 3)3Dプリンターで出力

とりあえず1)ドローンに関しては友人に丸投げするとして2)と3)を考えることにした。

 

2)PCで3Dモデル化
PCはゼファーと3Dプリンタが動くスペックを用意すればいいわけだ。
この時点で3Dプリンタには目星をつけていた。

 

一昔前までフルカラー3Dプリンタは非常に高価で数百~数千万円レベルであったが、最近、ついに安価でフルカラー3D印刷できるハードが発売された。
XYZプリンティングの3Dプリンターダヴィンチ Color mini」である。

27万少々、30万円以下である。
インクなど最低限必要な付属品もついている。

 

XYZプリンティングのホームページに、その「ダヴィンチ Color mini」のデバイスドライバと共に、設定・編集ソフトがタダでダウンロードできるよーになっている。

 

本体を購入する前に試しにダウンロードして、前の照明のデータが入力できるのかテストしてみた。

うん、なんかイケそうな感じ。
操作自体もほぼ直感的になんとかなりそう。

 

この画像で気になるのは土台部分で、そのまま印刷するとまっすぐは立たないだろう。
下を水平にする加工をしなきゃな~とは思うのだが、取り込んだ画像を編集する方法がよくわからない。


ただ、この「ダヴィンチ Color mini」の設定ソフト上で、簡単な球体とか立方体ならつくれるみたいだ。

 

なので、平べったい箱状の土台をつくって下部にあわせてみようとした。
取り込んだ照明データと、立方体データを組み合わせようといじってみたら、毎回、ソフトが唐突に強制終了してしまう。

 

ノートPCのタスクマネージャを見ると、CPUはずっと100%状態である。
これはさすがにスペック不足だろうと、新規にPC購入も決意する。
(※XYZソフト強制終了の件は、実はスペックの問題ではなかったことが後で判明する)

 

ダヴィンチ Color mini」、ネット通販で30万弱の買い物ははじめてだが、アマゾンでポチッた。

 

同時に、近所のパソコンショップでパソコンを物色。

 

もう10年以上はPC界隈の話を聞いてなかったが、最近はCPUよりGPUが重要らしい。
でもって、インテル製のCPUはi5とかi7とか一緒じゃね?と思ったら名前が一緒なだけで世代交代してるらしい。。

 

PCで最低限必要なのは、3Dプリンタもそうだが写真から立体化させるフォトグラメトリが使えることである。
とりえず無料版のゼファーを使うが、製品版も一か月は無料で使えるというので、まずはゼファーを使うことを決意。

www.opt-techno.com

ゼファーはサクサク動かしたい。
となると、GPUNVIDIA製じゃないとダメだよ!とゼファーのホームページに書いている。

推奨システムからある程度の余裕を持たせて、たまたま置いてあった中古のゲーミングパソコンを買うことにした。

 CPU:i7(2.9GHz)
 GPUNVIDIA Geforce RTX3060 Ti
 メモリ:32G(最大まで増設)
 SSD:500G
 HDD:1T
のマシンを購入。メモリ増設云々で確か15~17万円程度だったと思う。

 

さてダヴィンチ Color miniが到着。
縦横1メートル弱程度の立方体の段ボールが送られてきた。
梱包はこんな感じである。

 

下側に切れ目があって、2本の赤い紐(実際は黄色だけど)を切ると、
上側にフタ状になってる箱がゴッソリとれる、というもの。
(※後々この梱包のために多少困ることになるのと、この空き箱を保存しててホントに助かる)

 

中身というか実物は50センチ角の立方体で、ホテルの冷蔵庫ぐらい。
24キロとのことで、持つところの無い立方体だけに重く感じる。

 

とりあえずセッティングしてみるのだが、これが厄介だった。

 

付属のマニュアルが雑なカラーコピーをホッチキス止めしてあるもの。
それも微妙に本体と形状が異なる。
おそらくバージョンアップに対応してないんじゃないか?と思われる。

 

で、マニュアルが薄い。数ページしかない。
しかも説明にない付属品がいくつかあるのも気になる。

 

もっと詳しく知りたければyoutubeに解説動画を見ろ、と書いてある。
実際、youtubeの説明が親切で助かった。

 

ただ、ホントにこれで大丈夫なの?という点はいくつかある。

例えばだが、このプリンタはプラスチックというか樹脂をいったん溶かしてから再度固形化させるのだが、その元となる樹脂は釣り糸のリールのようにぐるぐる巻きにまいてある。ただし細めのストロー程度の太さはある。
プリンタに設定するには、この樹脂の糸を一旦切ってはめ込むわけだが、そのはめ込みがホントに入ってるのかどーかが感触としてわからない。

とか、

例えば、印刷する空間の下に、台紙を何枚か敷く必要がある。
土台は鉄板だと思うが、その上に磁石の平べったい板を敷く。
その磁石の板の上にさらに2~3枚の紙っぽい台紙を置くのだが、その紙の違いがよくわからない。
説明書に名前が書いてあるのだが、大きさは一緒、微妙に手触りと色味は違うが、白といえば白色である。

 

多分、こうかな~…程度で設定し終えた。

 

ちなみに上にデッカイ穴がある。
本体の横に樹脂のリールが掛けてあって、そのリールから糸が上の穴を通ってプリンタにつながっている。
作動中は前後上下左右に動くので、そもそもフタができない。
精密機械だと思うんだけどホコリとか大丈夫かな…。

 

ともかく試運転して、お試し印刷はうまくいったと思う。