AI雑感

1997年、チェスでコンピュータが人間に勝利した。
そのとき、コンピュータを設計した人間はチェスが強いわけではないが、どーやってコンピュータが思考したかは理解できる仕組みだった。基本は考えられる手順をすべて評価して、最良の手を打つ、というチカラ技だったらしい。

 

その後、チェスより複雑な囲碁でコンピュータ「アルファ碁」が勝利した。
「アルファ碁」はディープラーニングと言われる手法で、コンピュータ内で囲碁ゲームを何万回もシミュレーションし、その経験則でもって思考するという方法だそうで、この時点でコンピュータが何を考えてるのか後からでも人間が理解することができなくなっていた。

 

んでもって、最近のAIブームである。
流行りのチャットGPTの基本構造は穴埋め問題、だそうである。
例えば「テーブルの上の牛乳がこぼれてしまった」という文章で
「テーブルの上の<?>がこぼれてしまった」この<?>に入る言葉で自然なもの・不自然なものを比較する、ということらしい。
ただ、その組み合わせは兆以上だそうで、なんかディープラーニングっぽいけど違うものなのかはわからん…。

 

絹田村子「数学であそぼ。」の8巻の最後の方にAIに関する話がチラッと登場する。

ディープラーニングもだけど中身は微積・線形・確率の塊だから

大学院の数学科のレベルで、ただでさえ小難しい数学問題が登場するこの漫画ですら説明がないほど難しいっぽい。

 

ともかく、話題のチャットGTPを無料で使ってみた。
確かに凄い高速で、かなり自然に日常会話ができる。
今のところ日本語での固有名詞は絶望的に間違っている。試しに「キリスト教と人権との関係性を歴史的に解説して」と聞いてみたら、これも頭を抱えるような回答ではあったが、間違いであっても自信満々に断定してくるので逆に人間側が混乱する。

 

日本語としてなめらかだが、内容が嘘かホントかまではわからない。
逆に言えば真偽が関係ないものに関しては使える。
感想文とか挨拶文とかはスラスラと長文を書いてくれる。類語辞典的な使い方も便利。
あとは数打ちゃ当たるようなアイディアをとにかくたくさんつくる、というようなものとか。

プログラム関連だと超使えるらしいんだけど、そこらへん俺ぁ専門外なんで全然わからない。

 

マイクロソフトのオフィス…エクセルとかワードとかでチャットGTPを組み込んだアプリがもーすぐ使えるらしい。
例えば、エクセル内で表示された10社の見積額を比較するときに自然言語でグラフの作成を命令できるとか、そんな感じっぽい。

 

で、あとは、お絵かきAIを使ってみた。
AIで簡単にエロ漫画が描ける!らしい。

togetter.com

ホントか?とインストールしてみた。
 Stable Diffusion web UI
(クリスタEXは入れてない)

ふ~む…なるほど、ものの数秒でテキトーな絵を何十何百枚も生成してくれる。
その中から、テキトーなものを選んで終わり、というのもうなずける。
ただ、重要な部分をわざと省いて説明している。
Stable Diffusion web UI だけでは駄目で、何をモデルに描くか?を指定しなければならない。
そのモデル…女性か男性かあるいはクルマか、そして実写かアニメか漫画か油絵っぽく描くのか…を自分で作成するか、ネットで拾ってくる必要がある。すでに探せば山ほどモデルが存在するし、さらにそのモデルの特性を決める"LoRA"も山ほどある。
さらに、そのモデルを細かく指定する。髪の長さ、着ている服、目の色、ポーズなどなど…
その細かい"味付け"がかなり結果を左右するのだ。

 

実際、コレだけで漫画を描くのはちょっと難しい気がする。

 

例えていうなら、映画やアニメ画面をそのままコマとして漫画化すると全然躍動感の無い漫画が出来上がるが、それと似た感じになる。
逆に"漫画的な躍動感"をうまくAIに伝えればいいわけだが、かな~り使い込まないとわからないかな…。

 

で、AI動画も挑戦してみようと思ったが、無料ですぐできそうなものが見つからない。。
kaibarなんかを試そうと思ったけど、サーバー側が手一杯っぽい。

 

ちなみに、バレンシアガというファッションブランドのCMは「ハリーポッターの役者たちが、90年代を感じさせるバレンシアガの服を着ているところ」程度の文章から複数のAIを通して制作したらしい。


www.youtube.com

今、AIで数秒程度の動画が無数にネットに上がってるが、アニメだともはやAIか否かは区別がつかないし、実写的なものでも全然わからないものも多い。