コスパで考える学歴攻略法

最近、youtubeで佐藤尊徳と井川意高の対談を見てる。
その井川意高が藤沢数希をほめてた。
あ、そーいや橘玲「裏道を行け」でも恋愛工学をほめてたな。
藤沢数希はその恋愛工学を日本に紹介した人で、漫画化もされてる。

 

以前から一度は読んでみようと思ってた。
ただ、今のところ恋愛にあまり興味が無いので
藤沢数希「コスパで考える学歴攻略法」を読んでみた。

あ…藤沢数希ってレベルが違うアタマですわ。。
本書に軽く著者の経歴が述べられてるんだが、大学の卒論がアメリカの大学の目にとまり、奨学金もらってアメリカの大学で博士号を取得、その後も金融トレーダーなんかを務める…って、う~~ん。。ちょっと桁違いですわ。

 

本書では、中学受験から高校・大学受験、その塾まで具体的な名前を出し、偏差値や学費などを説明してくれている。
ざっくりと俺がまとめると

 

・著者は中学受験をススめてない。
開成や灘、筑波なんかの超名門中学への入学は東大入学より難しい。小学4年生ぐらいから強烈なストレスのかかる"お受験"をさせることにそれほど意義を感じてないとのこと。実際の算数の問題は異様に発展しすぎてもはやタコつぼ化した学問分野となっているとの指摘。
たしかに例題からその思考方法を見ると、一般的には中学の数学知識で解ける問題を小学生が解くため、奇妙なパズルを解くような思考方法となっていることがわかる。

 

・一方で高校受験は進めている。
・有名進学塾もコスパでいえば良しとしている。
・ただし、進学塾に行くメリットがあるのは進学塾でトップの連中であり、下位の連中は単に授業料を持ってくる養分。
中高一貫の私立の場合、計算上、偏差値は"3"程度上がる。それに1千万円の授業料コストは実は悪くない。
・日本の大学のレベルは世界的に見ても実は高い。英語を除いて。
生涯賃金でいえば、東大を目指すより医学部で医者になったほうが"圧倒的に"良い。

・子供に英語を学習させたければ、小学高学年~中学生の時期に1年ぐらいに留学させろ。
・英語学習は幼すぎると忘れる。

 

あと、面白かったのは、
近年日本が経済発展しないのは日本語障壁のためだ、という主張。
諸外国では金融などのエリート層は英語が基本で、全世界の人材と戦う必要があるが、日本では高給取りサラリーマンの仕事でも日本語であるため、競争原理が働いてないとの指摘である。
日本の経済界曰く、最近の大学はダメだというが、逆だと指摘。大学の国際ランキングには昔より下がったとはいえ日本の大学もちらほらランクインしている一方、企業の資産規模などの国際ランキングでは日本の企業は壊滅状態じゃないかと指摘している。

 

 

■永田カビ「膵臓がこわれたら少し生きやすくなりました。」

以前に読んだ「現実逃避してたらボロボロになった話」とほぼ一緒かな。。とはいえ、面白さは維持してる。

 

torisoba-bekunai.hatenablog.com

 

torisoba-bekunai.hatenablog.com

一方で「一人交換日記2」は、ほぼモノローグだけの漫画。
前巻と比べても内省的すぎる…というか、この著者ならでは。