スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース

一番面白い漫画って何?と聞かれると、無難なところで
手塚治虫火の鳥」シリーズ。
シリーズの特にどれ?と聞かれると「鳳凰編」かな~と答える。

 

んじゃ、2番目は?と聞かれると、キッパリ
坂口尚「あっかんべェ一休」と答える。

 

決して火の鳥とそん色ない、究極の漫画ともいえるのが
坂口尚「あっかんべェ一休」だ。
ただ、絶版だったんで古本で1冊1万円超えてた。

 

その傑作がついに復刊した!それも大判で全4巻!

もう、即買いしましたハイ。

 

 

■「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」見る。


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スゴイ。アニメの進化を見せつけられる。
前回「スパイダーバース」でこの作風に度肝を抜かれたが、今作はさらに先鋭化してる。


物語はまあ…いいとして、絵が桁違いすぎて状況を呑み込めない。

ひとつの画面の中に、切り絵+鉛筆+CG+油絵なんかが入り混じって、キャラクターごとに絵のタッチが異なる、という異常さ。
しかも、抽象と具象が入り混じって、これ以上抽象的になるとわからないギリギリのラインでのデザインがコンマ何秒で表現される。

それがほぼ全編アクションなので、もう何が何だか情報処理が追い付かない。
一コマの絵を描くのにどれほど時間がかかるだろうか?と心配になるほどの絵が、延々と2時間以上続く。
アレかな?AI使ってるのかな?

 

ともかく物語はマルチバースもの。
バタフライエフェクト」とか、そーいう別次元の平行宇宙的なアレ。
マーベルシリーズにおいて時空を操るヒーロー「ドクター・ストレンジ」がでたあたりで、もはや何でもアリの世界になった。

 

本作においては、なぜかマルチバースは有限っぽく描かれる。
なにしろ、スパイダーマンはコミック・アニメ・実写含めて過去作を列挙するだけで膨大なキャラクターが存在する。
それに少しアレンジを加えればほぼ無限に異なるスパイダーマンを描くことができる。
そのスパイダーマン群(?)がそれぞれマルチバースなんだよ、という説明が妙に説得力があるので、物語が成立してる。

 

ただ、そんな物語なんか気にしてる暇はない。
延々と奇々怪々な画面にトリップするのがこの映画だろうと思う。