常識にとらわれてはいけない。地球を大切に。

空に飛んでる飛行機と会話したことありますか?

…何言ってるかわかんないって?俺もです。

 

■まんきつ「アル中ワンダーランド」

文庫 アル中ワンダーランド

文庫 アル中ワンダーランド

 

これまでのペンネーム"まんしゅうきつこ"改め"まんきつ"(…いや、あんまり変わってなくない?)の初期作品。タイトルそのまま、アル中の著者の日記。

 

冒頭、著者が空を飛んでる飛行機を見ていたら、飛行機がこう語りかけてきたという。

常識にとらわれてはいけない。地球を大切に。

驚愕した著者が急いで弟に電話すると、弟は「はやく寝ろ

 

…なかなかハードな日記である。

 

最凶日記?マンガは卯月妙子人間仮免中」、その次が吾妻ひでお失踪日記」で、その次ぐらいに匹敵するレベル。

こっそりG監督に送りますのでよろしく。

 


三島由紀夫「英霊の聲 オリジナル版」

英霊の聲 オリジナル版 (河出文庫)

英霊の聲 オリジナル版 (河出文庫)

 

三島由紀夫による226事件三部作。「英霊の聲」「憂国」「十日の菊」いずれも短編で、全部あわせても文庫200ページ程度。後に三島由紀夫自身による解説文があり、これが一番興味深い。というか、俺は解説を読まないとよくわからなかった。

以前、「英霊の聲」の話はしたが、「憂国」「十日の菊」は未読だった。

 

憂国」は、226事件に参加できなかった軍人が割腹自殺する話。
割腹自殺が至上の喜びとして描かれるのだが、三島自身の割腹自殺と重ねてしまうのは誰しもそうだろう。
この短編小説「憂国」の三島による解説は興味深い。

 

私の癒しがたい観念のなかでは、老年は永遠に醜く、青年は永遠に美しい。老年の知恵は永遠に迷蒙であり、青年の行動は永遠に透徹している。だから、生きていればいるほど悪くなるのであり、人生はつまり真逆様の頽落である。
(略)
私はかれらの至上の肉体的悦楽と至上の肉体的苦痛が、同一原理の下に統括され、それによって至福の到来を招く状況を、正に、226事件を背景にして設定することができた。

 

そして、なぜ”至上の喜び”なのかについては、実際の226事件の首謀者のひとり、磯部浅一「行動記」から、事件を行動を起こした(蹶起の)瞬間の心境について引用している。

 

同志諸君、余の筆ではこの時の感じはとても表し得ない。とに角言うに言えぬほど面白い、一度やって見るといい、余はもう一度やりたい。あの快感は恐らく人生至上のものであろう。 

 

非常に…なんというか、三島の割腹自殺に重ね合わせてしまう。
自衛隊市谷駐屯地で蹶起した三島は、その瞬間、人生至上の喜びであり、割腹もそうであったのだろうか。

 

俺は、別に老人に魅力がないとは思ってない。そもそも三島レベルでもないかぎり、青年は馬鹿である。
俺も30過ぎまですげえ馬鹿だった。世間における自分の立ち位置(?)をある程度客観的に見ることができるのは中年になってからで、それを"老獪"といえば、それはそれで魅力的だと思うんですよ。

 

業田良家「ゴーダ哲学堂 悲劇排除システム」には、また違った意味での老人の魅力について描かれている。
近い未来、寿命200年、美容整形も完璧な世界で、しわくちゃの老人は誰一人いなくなった世界。その世界で、主人公はある日、かつてのしわくちゃの老人たちの容貌に魅力を感じる、という物語である。

 

一方、「十日の菊」は、226事件で命を狙われ間一髪生き延びた大臣の物語である。
なんとも不思議な、というか、よくわからない感じの話である。冒頭から物語にでてくる大量のサボテンや、登場人物の言動に、どういった寓意が込められているのか、俺ぁ解説文を読むまでわからなかった。
小説を読んで理解する奴は頭イイ連中だよねぇ。。

 

俺ぁ226事件の思想的背景がイマイチわからない。ウヨク連中が蹶起した事件だというのはわかるが、その思想がほぼサヨク思想の北一輝というのはちょっと整合性が合わない不思議があり、その点は三島も指摘している。

 

■「東京DEEP案内が選ぶ 首都圏住みたくない街」

 首都圏の暗部を暴露?するサイト

tokyodeep.info

より、東京近郊で住みたくない街ガイド本。ハードカバーで500ページという分厚さ。2017年6月初版なので、まだそんなに評価は変わってないだろう。

 

DQN度、NIMBY(嫌悪・迷惑施設)度、アウトロー度、貧民度、変態度、勘違い度、治安最悪度、生活不便度から点数付けを行い、

吉祥寺や自由が丘などは「甘すぎて無理ゾーン」

新浦安や武蔵小杉は「似非セレブすぎて無理ゾーン」

二子玉川は「意識高すぎて無理ゾーン」

町田や松戸は「紛争地帯過ぎて無理ゾーン」

蒲田や金町は「貧乏臭過ぎて無理ゾーン」

葛西は「通勤難民過ぎて無理ゾーン」

埼玉県戸田は「陰気臭すぎて無理ゾーン」などに分類している。

 

ちなみに
ワースト22位:自由が丘、21位:下北沢…10位:鶴見、同10位:町田、9位、松戸、7位小岩、同7位戸田…という感じである。

 

ワースト1~3はどこなのか気になるといえば気になるっしょ?ちなみに3位は西川口

まだしばらく読み終わるのは時間がかかりそうだが、こーいうのが好きそうな某Hにこっそり送るのでよろしく。